設計事務所の新しい集客方法を検索流入ホームページブログに見つけた
ホームページは開設していたが反応は無し
建築の設計事務所を独立開業したのが2005年、数年後にホームページを開設しました。ただホームページの意味とか、どうしたら相談をいただけるのかとか、全く知らずに、ただ単に自己満足で自らが設計をさせていただいた実作品などを掲載するだけでした。
当然のことながら、ホームページに何人の来訪者が来てくださったとか、どのページをご覧になっていただいとか、などと言う事は知る由もなく、単に「ホームページは作って当たり前」という安直な意識だけしか持ち合わせていませんでした。
リピーターがほとんど無い設計事務所のお客様
そもそもの設計事務所の経営的課題は、一度設計のご依頼をいただくとその後に再度設計のご依頼をいただくと言う事がほとんどない、リピーターのお客様がほとんどいない業態であります。すなわち、毎回毎回、新規の家を建てたり建物を造るお客様に出会わなくてはならない職種です。
ご依頼がなくなった時があった
2014年のあることがきっかけでそれまでご相談をいただいていた案件が突然中止もしくは延期となり、目の前から業務がなくなってしまった時がありました。
設計事務所の業務は突然に始まるわけではなく、はじめは小さな相談から始まり、準備検討を重ねて設計から工事へと順々に進んでいくものです。
それが突然多数の案件がなくなり目の前が真っ白になってしまった時がありました。
すがる気持ちで読んだ本
他方、ある経営セミナーに毎月参加していました。
案件がなくなり目の前が真っ白になった時、開かれた月もセミナーに参加しました。
偶然にもその経営セミナーで、先輩であるO社長さまが「私はこの本を読んで成功しました」と言って、経営書籍本を紹介されていました。
目の前が真っ白だった私は、すがる思いで全ての書籍を買い求め、そこに救いがあると思いすぐに読み始めました。
「ブログを書け」と書いてあった
いくつかの書籍を読み進めると、共通する方策が書いてありました。
一言でまとめると「集客するにはブログを書け」とありました。書いてありましたが、その方策が成功するとは想像できませんでした。
以前からホームページは立ち上げて公開していましたが、お問い合わせ等は来ません。ブログも無料ブログを利用して日記のようなものを書いていましたが、別に誰からも興味を示され読まれるようなものでもありませんでした。
騙されてみた
しかし何かを始めなければ現状の困った事は解決できないことはわかっていました。抜本的な設計事務所の課題である「恒常的に業務を受注するための仕組み」を構築するための施策も進められずにいたために、目の前の案件がなくなってしまったと言う現実に直面し、 「騙された」と思って「ブログを書く」ことをはじめてみたのです。
ブログを自分のホームページの中に移した
同時にそれまでいわゆる無料ブログサイトで投稿してきたものを辞めて、自分が開設しているホームページにブログを綴っていく方式に変えてもらいました。さらにホームページに対する経費を抑制するために、自分で自由にサイトの中身を書き換えられるようにもしてもらいました。
ブログを毎日書く?
ブログは毎日書くようにとも書いてありました。ただ自分の毎日を書き連ねても読んでくださる方など居ない事はわかっていました。
さらに毎日書くといっても同じことを重ねて書いても意味がありません。重複しないで毎日書けることってなんだろうか?と考えたところ、私の場合、建築の設計の仕事は毎日少しずつですが違うことに気づきました。
そこで毎日とはいかずとも、出来る限り細かく設計の仕事のことを書き始めました。
特に設計が終わって工事が始まっている建築現場は、毎日少しずつ造られて完成に向かって進んでいきます。すなわち毎日違う作業が行われているのです。間隔をあけて訪れる工事現場の状況で、その日行われた工事内容を写真に撮って何が起こったかを何が進められたかを書くようにしました。
ただブログを毎日書けるかと言うと書けませんでした。毎日起こったことを書くのも1つの書き方ですが、焦って毎日書いても薄っぺらな内容なのではないかと思い、記事はあるテーマに沿ってその始まりから経緯~そして完成までをひとくくりにするようにしました。これは後になってわかったことですが、「ブログを毎日書く」という意味は、説明記事を書く習慣をつけると言うことだとわかりました。
▶︎▶︎ 関連記事「毎日ブログを書けないから原稿を書き留めておく」
そこで私は毎日起こる変化していく様を、少しずつでも書き留めておくことにしました。最終的に建物が完成したときに、その話の発端から途中の経緯を含めて、どのようにして建物やその部分が完成していたかを綴るようにしていきました。
サイトに来訪者が現れた
ブログを自分のホームページの中に書き連ねる方式にしたと同時に、ホームページに何人来訪者があったかを調べて教えてくださるGoogleアナリティクスを利用し始めました。
当然のことながら初めは誰1人として来訪者はありません。
しかしながら書いたブログ記事が50記事を超えた頃から、来訪者が現れだしたのです。これには驚きました。本当に驚きました。驚いたと言うよりも嬉しかったです。本当に嬉しかったです。
お客様の悩みの単語を検索しているのが分かった
嬉しかったと同時に「なぜホームページに来てくれるのだろう?」という疑問も湧きました。
これまたアナリティクスで調べると、ホームに来ている訳ではなく、ブログ記事に直接来訪されているということが分かりました。
すなわち、SNSからや「横浜 設計事務所」などの所謂ビッグキーワードによて来訪されているのではなく、ブログ記事のタイトルにあるワードによる検索流入であることを知ったのでした。
それまでの努力は「横浜 設計事務所」などのビッグワードによて来訪してくださるように様々施策をしていましたが、そうでは無かったのです。
もちろんビッグワードで検索する方もいるでしょう。大事なのは、ご自分のお困りごとの具体的な内容をそのまま単語にして検索して、困りごとを解決する方法を探しているということなのです。
▶︎▶︎ 関連記事「お客様はパソコンスマートフォンタブレットで検索して商品サービスを探している」
説明記事を書くのが楽しくなって来た
来訪者様の数が見えると俄然やる気がみなぎりました。ブログ記事を沢山書きたくなるのです。昼夜を問わず書き続けました。
今進行している物件のこと、過去の建物のこと・・・。(ただ後になって分かりますが、過去のことは意外にも今現在の業務のことと比較すると、内容が詳細に書けないことが分かりました)そこで前にも書きましたが忘れないように毎日起こる変化していく様を、少しずつでも書き留めておくことにしました。
お問合せをいただけた
そしてブログ記事を書き始めて約1年が経過したとき、ホームページを見てのお問い合わせをいただきました。嬉しくて、ひとり泣きました。
経営本を紹介してくださった先輩O社長様も確かに仰っていました。「早くて1年掛かるよ」と。
このような成功体験から設計事務所の新しい集客方法を検索流入ホームページ説明記事に見つけ、順次充実させていきました。